ページ ページ26
志麻「Aにとって、一番は誰?」
きっと分かってる。
志麻くんはもう全部気づいているだろうけど、きっと私が言うことに意味があるんだと思う。
だって、笑ってる志麻くんの顔がどことなく不安げで。
つまり、そういうこと。
A「志麻くん、私の一番はずっとずっと志麻くんだよ。」
嘘偽りない、恋だと気づいたあの日から、いやむしろもっと前から、変わらない一番。
それは特別で、他では代用もできない。
A「女の子の話を聞く度にしんどくて、どうしようもなくて、他の人を好きになることも出来なくて、」
それくらい、志麻くんがだいすき。
志麻「っ、ほんまに、」
ごめんな、なんて謝りながら撫でてくれる手は暖かくて。
私は志麻くんが好きで、志麻くんも私が好きで。
そんなこと、一生ないんだと思ってた。
志麻「俺やって、Aに彼氏出来るたびめちゃくちゃ恨んでた、」
ああきっと、志麻くんも私も、同じだったんだ。
考えてることも、思ってることも。
いい意味でも、悪い意味でも、似たもの同士。
A「あ、そういえばこの間のナース、」
志麻「え?ああ、別れてるから!てか、Aと飲んだ次の日とかやった気がする、」
ジト目で彼を見ると、焦ったように弁解。
いやまあ、うん。
仕方ないんだけど、私も同じようなことをしていたし。
でも、なんというか、少しだけ、やっぱり嫌だなあ、と。
志麻「今すぐ信用してって言うんも無理やろうけど、ちゃんと態度で示すわ。」
Aのペースでええよ。
優しくて暖かい声のトーンに、胸が高鳴る。
まだまだ始まったばかりで、きっとこれからもたくさん悩むんだろう。
だけどそれも仕方ないよね。
これがずっとずっと暖めた、私の初恋なんだから。
似たもの同士の不器用な恋は、遠回りしながら
今日、やっと新たな一歩を踏み出しました。
拗らせ片想いは、実は拗らせ両想いで。
年の差幼なじみは、拗らせ愛で通じ合う。
end.
553人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飴玉(プロフ) - 続き気になります!応援してます! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 8c5a0e2b14 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 、さん» 設定を誤っておりました。申し訳ございません。修正しました、ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 4b7f932ad4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグというものをちゃんと外して下さい (2019年11月30日 21時) (レス) id: da04285dd4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のの | 作成日時:2019年11月30日 20時