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A「家、くる？」
分かりきった質問に、案の定頷く彼。
そして家まで歩いたはいいものの、終始無言。
リビングで待つ志麻くんのお茶を準備しながら、ため息をひとつ。
彼が纏う謎の緊張感は一体何なのか。
志麻「もう耐えれんわ、」
私がリビングへ戻っても相変わらずの沈黙に耐えられなくなって、テレビでもつけようかと手を伸ばした時。
志麻くんの一言が低く部屋に響いた。
志麻「いつになったらAは俺を見るん？」
A「っ、え？」
志麻「いつになったら一番になれるん？」
なあ、どうしたらええんや。
突然の志麻くんの言葉に意味がよく分からなくて混乱する。
苦しそうな表情で俯く彼は、きっと本心で。
だけど、志麻くんには、他の女の子がいて。
A「ねえ、志麻くんにとって、一番ってなに？」
志麻「そんなん、」
A「私はずっと、志麻くんの一番になりたかったよ、」
何度も言われてきた。
「ちゃんとAが一番やから。」
だけどその言葉は特別な意味は持ってなくて、ただの慰めなんだと思ってきた。
志麻「俺の一番はAやって、ずっと言うてる。」
A「それには深い意味はないでしょ？、いつも彼女いたし、、」
志麻「それは、、Aにはお兄ちゃんとしか見られてへんと思てたし、気持ち誤魔化すしかなかってん、」
まあ、もう限界になってもうたんやけど。
苦笑する志麻くんの目には、涙が浮かんでいるようで、綺麗だなあなんて思ってしまう。
想定外の展開にも、案外人間は冷静でいられるようで。
つまり、志麻くんは私のことを特別に思ってくれてるということ？
志麻「やからほんまに、ずっとAが一番なんやって、信じてや。」
これだけ、弱々しくてだけど必死な志麻くんは初めて見たかもしれない。
強そうに見えて儚い、そんな志麻くんが私はずっとずっと好きだった。
ぶっきらぼうに見えて、優しいところも、全部全部好きだった。
志麻「これまで最低やったと思うけど、もう逃げるのはやめるわ、」
A、好きやで。
そう言って顔を上げた志麻くんは、すごく優しい笑顔を浮かべていて。
ああやっぱり、私はこの人が好きなんだと自覚するしか他ならない。
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飴玉(プロフ) - 続き気になります！応援してます！ (2019年12月7日 0時) (
レス) id: 8c5a0e2b14 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 、さん» 設定を誤っておりました。申し訳ございません。修正しました、ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 4b7f932ad4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグというものをちゃんと外して下さい (2019年11月30日 21時) (レス) id: da04285dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のの | 作成日時：2019年11月30日 20時
