拗らせ愛で通じ合う * sm ページ16
A「それで、今度はどんな子？」
志麻「ナース。」
A「優良物件だ？」
志麻「当たり前やん。」
仕事が終わり、帰宅しようと会社を出た時スマホが知らせた志麻くんからの着信。
飲みに行こう、と誘われて特に予定もなく明日休みの私は、二つ返事でその提案に乗った。
そしてたどり着いた居酒屋で、世間話も程々に聞かされているのは志麻くんの女事情というやつ。
こうして度々呼び出されては聞かされる話は、実は決まって毎度のように違う女の子の話。
つまり彼は、女癖が悪い、ということになるのだろうか。
A「今回は続きそう？」
志麻「それはわからん。」
A「…ふぅん、」
本人曰く、好意を示されたら付き合ってみる。
だけど、付き合って少し経つと面倒になってしまう、と。
それを繰り返してもう何度目の正直か。
毎度聞かされる私の身にもなって欲しい。
志麻「なに、呆れとんの？」
A「んー、まあそんなところ。」
志麻「大丈夫やで、ちゃんとAが一番やから。」
A「まーた、そういうこと言って。」
冷静を装ってあしらうけれど、私の心拍数は上昇するばかり。
この言葉は毎度言われているのにも関わらず、本当に、心臓に悪いからやめてほしい。
私は志麻くんが好きだ。
小さい頃から、幼なじみとして育ってきた私たちは
「志麻くんと結婚する！」
「Aと結婚する！」
なんて幼少期にはありきたりなことを言っていた気がする。
志麻くんが中学生になったあたりから、一緒に遊ぶことも少なくなって、だけどたまに会えた時はすごく嬉しかったし、私が困ってるときはいつも助けてくれた。
そして、志麻くんが高校生、私が中学生の時志麻くんに彼女ができた。
もしかしたらもっと前にもいたのかもしれないけど、私が初めて知ったのはその時。
二人が歩いている姿を下校中見かけて、どうしようもない気持ちになった。
悲しくて、悔しくて、苦しくて、ああ、これは恋なんだって気づいた。
だけどそんな私の気持ちを志麻くんが知る由もなく、彼はいろいろな女の子と別れては付き合うを繰り返している。
そして、それを面白くなさそうに聞く私に“一番”なんて言葉を投げかける。
私も、それなりに付き合いというものを経験してきたけれど、この目の前の彼のせいで結局本気で好きになれない。
つまり、20代半ばにして初恋を拗らせている。
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飴玉(プロフ) - 続き気になります！応援してます！ (2019年12月7日 0時) (
レス) id: 8c5a0e2b14 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 、さん» 設定を誤っておりました。申し訳ございません。修正しました、ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 4b7f932ad4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグというものをちゃんと外して下さい (2019年11月30日 21時) (レス) id: da04285dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のの | 作成日時：2019年11月30日 20時
