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ついさっき自覚したきもちと、渉くんの言葉。
これがきっと、世に言う両想いってやつなんだろう。
うらた「あの時は、本当にごめん。もう絶対、離れるとか言わない。だから、俺と…付き合ってくれませんか?」
A「ふふ、」
聞き慣れない渉くんの敬語に、にやけてしまって。
そうしたら、笑うなってほっぺをつねられてしまった。
いてて、、これがいわゆるツンデレ?(笑)
A「私ね、前も言ったけど、好きって正直分からなくて。だけどたぶん、わっくんが好き。」
だいすき。
無愛想なのに結局甘くて、後ろを追いかける私の手をいつも引いてくれて。
うらた「たぶんってなんだよ、」
ふっ、と小さく笑いながら返す彼の耳は、少しだけ赤い。
これはわかる、嬉しいとき、照れたとき。
うらた「でもまあ、絶対好きだって確信させてやる。」
だからちゃんと、離れるなよ。
そう言って繋がれた手。
その手は相変わらず冷たくて、子どもの頃から何も変わってない。
あの時離したのは渉くんでしょ。
なんて思い浮かんだ皮肉は仕舞い込んで、繋がれた右手に力を込めた。
A「渉くんも、変わってないね。」
時間が経って、当たり前に二人とも大人になって、境遇も生きる世界も変わったけど、私には俺様なのに意外と寂しがり屋なところとか、笑顔がふわふわしてて目が細くなるとことか、私たちの間にあった当たり前はきっとなんにも変わってない。
新しく増えた何かは、これから知っていけばいいんだろうな。
うらた「名前、」
A「なまえ?」
手を繋いだまま家の方へと歩き出した私たち。
なにか考えるように黙った渉くんを見上げると、そうこぼした。
うらた「前みたいに呼べば?」
A「へ?」
うらた「っ、だから、わっくんって!」
ああ!と笑えば、「お前分かってやってんだろ」って頭をぐしゃぐしゃと撫でられる。
そのやり取りがなんだか本当に、懐かしくて、ついにやけてしまう。
あの頃とはまた、名前の違う関係になったけれど、きっと私の中にあるわっくんへの気持ちは変わってない。
わっくん、だいすきです!
ずっとずっと恋でした。
年の差幼なじみは、大人になって恋を知る。
end.
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飴玉(プロフ) - 続き気になります!応援してます! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 8c5a0e2b14 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 、さん» 設定を誤っておりました。申し訳ございません。修正しました、ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 4b7f932ad4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグというものをちゃんと外して下さい (2019年11月30日 21時) (レス) id: da04285dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のの | 作成日時:2019年11月30日 20時