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ハンバーグはただただ美味しくて、2人でニコニコしながらあっという間に食べてしまった。
最後に出てきたデザートも可愛くて美味しくて、堪能していたら渉くんの分も半分くれたりして、ありがたく美味しくいただきました。
A「美味しかった…!ごちそうさまでした。」
うらた「いーえ。」
お店を出て同じ方向へと歩く。
やはり渉くんはイケメンで、いつも通り気づかないうちにお会計を済ましてて、お財布の出番はなかった。
もうこれも何度目かわからないけれど、3度目くらいからは素直にありがとう、とご厚意に甘えさせてもらっている。
うらた「そう言えば、」
A「ん?」
うらた「ケーキ、うまかった。」
A「ケーキ…?」
うらた「昼間お前んとこで買ったやつ。友達と食ったけどみんなうまいって言ってた。」
A「ああっ!」
突然ケーキの話を振られてなんのことかと思いきや、そういえばそうだったと彼の言葉を頼りに思い出す。
あなたがとんでもないサプライズのように現れた今日のお昼ね。
A「来るなら言ってくれたら良かったのに…」
うらた「お前無視してただろ、」
A「あ、」
それもそうだなあ、なんてとぼけて見せれば頭をガシッと掴まれる。
何をされるのかと少し怯えて目線を上げると、その手はぐしゃぐしゃと髪の毛を搔き撫でた。
うらた「はは、」
A「…わっくん、」
その時の渉くんの顔がやけに子どもっぽくて、楽しそうで、 気づけば呟いてしまった。
ハッとして気づいた頃には遅くて、渉くんの表情も驚きに染まって固まってて。
A「あ、えっと、、」
うらた「…お前、顔真っ赤」
なんて言い訳しよう、なんてぐるぐる考え始めていたら、そんな一言とさっきより大きな笑い声。
その言葉で自覚した顔の熱は治るどころか余計に熱くなっていく気がする。
A「…もうっ、」
両手を頬に添えてみたら、やっぱりその熱は本物で渉くんに振り回されているのが悔しかったり、嬉しかったり。
ああもう、なんだか気付いてしまった気がする。
前と変わらない渉くんの笑顔、それに高まった胸も、多くの人に愛される彼を見て感じた寂しさや切なさも、全部ひっくるめて、渉くんに思う特別の正体が分かってしまった。
きっと私は、ずっとずっと前から、恋してたんだ。
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飴玉(プロフ) - 続き気になります!応援してます! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 8c5a0e2b14 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 、さん» 設定を誤っておりました。申し訳ございません。修正しました、ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 4b7f932ad4 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグというものをちゃんと外して下さい (2019年11月30日 21時) (レス) id: da04285dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のの | 作成日時:2019年11月30日 20時