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〜 あらき side 〜
Aに車に待ってるようにと言って、再びAの病室まで戻った。
理由は話したいことがあったからだ。でもそれはAには聞かせてはいけない。絶対に。
Aが髪型について触れた時、碧さんは分かりやすく動揺していた。
きっと彼女は━━━━━━━━。
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コンコンコン ガラッ
あ「失礼します」
碧「ん?あぁ!さっきお姉ちゃんと一緒にいた人!!」
あ「あらきっていいます。」
碧「お姉ちゃんは?」
あ「車で待っててもらってます。少し2人でお話したくて。」
碧「へぇ、そうなんだ。話ってなんですか?」
あ「碧さんって…Aとの記憶、ないですよね?」
碧「へぇ…お姉ちゃんってAって名前なんだ…。(ボソッ)」
あ「Aとの記憶だけでもない。自分の記憶もあやふやなんじゃないですか?」
碧「あぁ〜、、お見通しかぁ、」
あ「バレバレですよ笑」
碧「お姉ちゃんに…言いました?」
あ「言ってないですよ。それに多分気づいてないです。」
碧「よかった…ありがとうございます。あの…こんな事言うのもあれなんですけど…前の僕のこと、教えて貰ってもいいですか?」
あ「俺はあんまり関わりないんですけど…それでもいいなら」
碧「バレてるのあらきさんだけなんです。あらきさんにしか聞けないんですよ笑」
とまだ少し動揺している碧さんにAが嬉しそうに話してた碧さんに関する内容、あの嫌なおばさんが話していた内容…は当てにならないと伝えた上で話した。
あ「あと、碧さんは心も体も女の子ですよ」
碧「え"っ?!」
あ「やっぱり笑あのおばさん、碧さんのこと碧くんって呼んでましたよね?だから気をつけた方がいいっすよ」
碧「じゃあ一人称も…?」
あ「私…たまに名前呼びですね」
碧「…うわぁ…まじか、家にゲームがいっぱいあるって聞いてたし、声ちょっと低いから心だけ男だと思ってた……」
と絶望した顔で言う彼女。
あ「まぁ、とにかく気づいて良かったです。A待たせてるのでそろそろ行きますね」
碧「あ、はい…!あ、」
あ「なんですか?」
碧「あらきさんってお姉ちゃんと付き合ってるんですか?」
あ「いやいやいや!!ないっすよ!安心してください」
碧「えぇ〜?恋バナ出来ると思ったのになぁ、、ねぇ。お姉ちゃんのことどう思ってるんですか??」
あ「どうも思ってないです!!もう帰ります!!」
と強引に話を終わらせると碧さんはにまにました顔でヒラヒラと手を振っていた。
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作者名:ねこみや | 作成日時:2023年12月25日 20時