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〜 めいちゃん side 〜
しんみりした空気の中でガチャッっとドアの開く音がした。
それからあらきさんと俺はすぐに玄関へ駆け寄った。
あ「2人ともおかえり...って」
め「は?!何?!暗っっデート帰りの顔じゃないでしょ笑」
俺はさっきまで泣いていたことを悟られないように必死だった。
あ「え...、、いやほんと何があったのさお2人とも」
『いや...別に。』
な「なんにもないけど。」
明らかに何あったような暗い顔で話す2人。
全く目を合わせようとはしてくれなくて、あらきさんも分かりやすく戸惑っている。
『.....ほんとに、別に...何も。』
め「A、ちょっとおいで。」
『えっ、あっ、うn...はい。』
チャンスだと思った。前回Aがなるせのことで悩んでいる時、何一つ頼りになれなかった。
その時心の奥底で、俺がいるじゃんって思ってしまっていた。
女の子の手の握り方なんてさしぶりすぎて分かんなくって、自分の出来る限り弱い力で彼女の手を握り、俺の部屋へ連れ出した。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
め「...で、何があったの?」
沈黙が続くのは良くないと思って、いきなり本題から入る。
『えっと...、、━━━━。』
彼女が話した内容はなるせの地雷を踏んでしまったこと、その後もかける言葉が分からず時間が過ぎてしまったことだった。
考えすぎなのではとか思ったりもしたが、彼女にとっては大きなことだろうと思った。
め「へぇ〜、、じゃあなんで俺にはタメ口で話してくれたの?」
少し気になって聞いてみた。
俺が初めて会った時無理にお願いしたからだろうか。怖かった?色んな思考が頭の中をぐるぐる巡回していく。
『.....わかんない...、ごめん...。』
め「あぁ...、ごめんね、大丈夫だよ。」
申し訳なさそうに落ち込んだ顔で謝る彼女を見て焦る。
謝るなんてしなくていのに。
俺は彼女を落ち着かせるために頭を撫でた。
『...ありがと。』
め「どーいたしまして。じゃあほんとになるせに何も言われてないってこと?」
不意に言葉が出てしまった。ずっと気になっていたこと。それはなるせがAに告白をしたかどうかだ。あの暗い表情からして、告白をしていたとしても、少しだけでも俺にチャンスはある気がしてしまった。
『言われるって?』
そう首を傾げて聞く彼女を見て俺は半分安堵する。
め「あっいや、なんでもない。この話やっぱなし!」
『ふっ...なにそれ笑』
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作者名:ねこみや | 作成日時:2023年12月25日 20時