24. ページ25
〜 めいちゃん side 〜
あらきさんの様子がおかしい。
2人が"おデート"とやらに出掛けに行ってからだ。
いや、その話を聞いた時からかもしれない。
それからずっと上の空で、Geroさんが家から出てもぼーっとしているだけだった。
正直"おデート"と言う言葉に反応したのはあらきさんだけではない。俺もだ。
でも俺以上にあらきさんが動揺していて。
さっきなんて「ココアでも飲もうかな」なんて言って彼が取りだしたのはインスタントコーヒー(粉のやつ)で、結局それを口にするまで気づかなかった。
他にも砂糖と薄力粉を間違えてたりして俺が止めなかったら、どろどろしたよく分からないコーヒーができていただろう。
さすがにこんなあらきさんは見たことがなくて、俺も笑ってなんか居られず焦っている。
そんな中部屋中には気まずい空気が流れていて、かといって自分の部屋に戻るのも違う気がして。
め「あ"ーもう、早く帰ってこいよ...」
あ「2人が居ないとなんだか寂しいですよね」
め「え"っ声に出てました?」
あ「かなり大きい声で笑」
め「すみません...」
あぁ、完全にやらかした。
あ「謝らないでくださいよ笑」
なんて笑って言うけど、どうせ内容は頭に入ってなさそうな顔をしてる。
め「悩み事...ですか?」
あ「えっいや.....」
また沈黙が流れる。これは図星だ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
お腹が空いてきて、2人分のお昼ご飯を並べた時だった。
あ「はぁぁ、、やっぱ気づかれるもんなんですね」
め「え?」
唐突に話し出す彼に驚いてしまった。
あ「少し、話付き合って貰ってもいいですか?」
め「もちろんいいですけど」
.....その話はきっとあの2人のことだろう。
88人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねこみや | 作成日時:2023年12月25日 20時