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『.......』
想像もしていない光景に思わず息を呑む。
な「ぅ.......」
呼吸がしづらそうな彼を見て我に返る。
『怪我...!ないですか?!』
な「...大丈夫...っ...」
『...なにか、悩み事ですか?』
な「.....お手伝いには関係ない。」
『...そうですね。』
な「.....、」
『でも、無関係だからこそ話せたりするものもあるでしょう?』
な「.....え、?」
『.....ほら、例えば相談相手とは無関係の人の愚痴なら、そもそも関わりがないから安心して話せたりとか。辛いことでも、悩んでることでも、なんでも話してください。』
そんなことを息がしづらそうな彼の背中をさすりながら言う。
恐らく二日酔いになるだろう3人のために作ったしじみ味噌汁をなるせさんに渡して、まぁまぁな時間が経った頃だった。
な「.....仕事が、上手くいかなくて。」
『.....!』
な「最近たくさん仕事の依頼が来てさ、断ればよかったのに断りきれなくて仕事が溜まってて...終わらせようと思っても納得がいかなくて。直してくとだんだん似てきちゃって.....どう仕事してたかわかんなくなってきちゃって.....」
また目に涙を浮かべながら伝えてくれた。
な「こんな話、聞きたくないですよね、すみません.....」
『謝ることじゃないですよ。むしろ教えてくれて感謝してますから。要するに今のなるせさんには休憩が必要ってことですね。わかりました!!じゃあ明日出掛けましょう!!』
な「でも...仕事が...」
『コンビニでもいいんですよ?散歩とか、公園とか...近くでいいんです。一旦部屋から出ましょう?』
な「.....ありがとう。」
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作者名:ねこみや | 作成日時:2023年12月25日 20時