片思いのふたり〜ネット界のスーパースターとFANTASTICSのパフォーマーは幼なじみだった件〜【澤本夏輝】

39 ページ41

帰りの電車

『リナちゃん、今日は本当にありがとうね。』
リ｢そんな！それよりも、本当に本当に綺麗です…。これなら、その片思いの人もメロメロですよ…｣
『そ、そうかなぁ…』
リ｢だって、電車に乗るまでも色んな人が｢あの人綺麗じゃない？｣ってお姉ちゃんのこと言ってましたよ？気づいてました？｣
『え？そ、そうなの？…リナちゃんの事じゃ…』
リ｢私はどちらかと言うとかわいい系なので綺麗とは言われないですかね！？なので、それはお姉ちゃんに向けられた言葉だと私は思いました！笑｣

あ、あぁ…そ、そうなの…ね。

でも…もし本当に私に向けられた言葉だとしたら
めちゃくちゃ嬉しいな…


『なんか、メイクってすごいね…』
リ｢え？｣
『なんて言うか…。自分に合うメイクって今まで分からなかったから、あまり好きじゃなかったけど…今日プロの人にしてもらって、あんなに雰囲気変わるんだって…なんか、魔法みたいだなって…』

リ｢そうなんです。私も自分に似合うメイクってなんだろうってめちゃくちゃ試行錯誤したことがあって、コレだって言うのを見つけた時はすごく嬉しくて…気分も上がるんですよね！まさに、魔法ですよ！｣

リナちゃんは自分で努力して可愛くなったんだなぁ…
すごいよ…

『あ…そういえば…。コレ…良かったら…』
リ｢え？え？なんですか？｣
『今日のお礼です。』

お買い物のちょっとした合間に買っておいた
リナちゃんに似合いそうなアクセサリーを渡す。

『あ、えっと…ほんとに気持ちだから、趣味じゃないなって感じだったら…』
リ｢めちゃくちゃ嬉しい…泣｣
『あ、リ、リナちゃん？』
リ｢私のために選んでくれたってことですよね？…めちゃくちゃ嬉しい…｣

涙を流して喜ぶリナちゃん
なんていい子なんだ…

リ｢あ、実は…私も…はい…。｣

涙をふいて
紙袋を渡してきた

『え？…み、見てもいい？』
リ｢はい！｣

貰った紙袋の中を見ると

『あ…口紅…！』
唯一買い忘れたコスメ…

リ｢お姉ちゃんが買っていた、アイシャドウに似合いそうな色を選びました！…デートの御守りみたいな感じで…使って欲しくて…｣

少し恥ずかしそうに笑うリナちゃん
か、可愛い泣

『ありがとう…泣』
リ｢ふふ…お姉ちゃんも泣いてる笑｣
『だって…』

可愛すぎるし、いい子すぎて泣けてくるんだもん…

この御守りで頑張れそうな気がする…。

頑張るよ…リナちゃん…。

40→←38

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す