27 ページ29
〜さわなつさいど〜
…Aがいる…?
そう気付いたのは、東京公演の真っ最中だった。
でも、僕の気のせいだと思っていた。
この間母さんに、今はAが東京にいると聞いて
今回の東京公演に来てくれたら…なんて思ってて
その想いが強すぎて…幻を見たのかもしれない。
そもそも…高校卒業してからずっと音沙汰なくて
…明らかに避けられてるのに…
そんな嫌いな僕の事…見に来るはずもないか…
と、思っていたのに…
今、僕の目の前にはAが居る。
嘘じゃ…ないよね…?
…本当に…A…なんだよね…。
僕の名前を呼ぶ彼女は、間違いなくAで
その懐かしい声を聞いて
僕は思わず、彼女を抱きしめてしまった…
ずっと…会いたかった…。
気持ちが抑えきれなかった…
今だってそう…
Aともう少し居たくて…もっと話していたくて
遠くで慧人が呼んでたけど、振り切って
こんな所まで駆け出して来た。
来てくれてありがとう…。
僕はずっと嫌われていたと思っていたんだ…
もう、Aとも会えないと思っていたんだ…
だけど…こうしてまた会えた…
それだけでも嬉しかったけど…
「私は…なつくんのこと…嫌いになったことなんてないよ…!」
『…え…?』
真っ直ぐな瞳で…
でも、どこか儚げな顔でそう言う彼女。
少しその表情が気になったけど…
「こ…心の中ではずっと…応援…してたんだけど…」
ずっと…僕のことなんてもう…嫌いなんだとばかり思っていたから、こうやって面と向かって、本人の口から聞けて
長年の誤解が解けた気がして、もっと嬉しかった。
「…でも…なつくんにそう思われても仕方ないことをしてきたから…その…今更言い訳したところで…って思って…」
そんなこと気にしてたの?
…まぁ…Aらしいな…
変わってないなぁ。笑
『今更だなんて思わないよ…!嬉しい…めちゃくちゃ嬉しいよ。』
「…今まで…何も出来なくてごめん…。」
『謝らないでよ…。僕は…Aが来てくれて、僕を応援してくれるって言ってくれただけで…凄く…嬉しかった。』
そう言うと、彼女は俯いて
「…うっ…うぅっ…」
『…A?』
突然泣き出した。
「ごめんなさい…ほんとに…ごめん…なさい…。」
『…泣かないでよ…』
僕はまた彼女を抱きしめる。
A、昔よく泣いてたから
その度に僕がこうしてたなぁ…。
なんてことを思い出した
95人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ただの猫好き(プロフ) - めるさん» めるさーん!いつもいつもありがとうございます!作者はまだライブに行けてないので羨ましいです!IDなどは載せられないっぽいので、検索で『ただの猫好き』『FANTASTICS』と打っていただくと出てくると思います!フォローしていただけたらお迎えに行きます! (4月21日 7時) (レス) id: 837043ac84 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - 更新ありがとうございます! さわなつ屋は行ってないですがLiveに行って既にロスがやばいめるです! X是非繋がりたいです! (4月21日 7時) (レス) @page43 id: 0abd9b4149 (このIDを非表示/違反報告)
ただの猫好き(プロフ) - めるさん» めるさーん!いつもありがとうございます!迷惑だなんて、とんでもないです!コメントいただく度にモチベーションが上がりますし、もっと頑張ろうと思えます。これからも楽しみにしていてくれると嬉しいです! (3月11日 17時) (レス) id: 837043ac84 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - 更新ありがとうございます! いいねが一票が10までしか入れられなくてもどかしくなりました... あっいつも更新後コメントしてしまいご迷惑ではなかったでしょうか? (3月11日 16時) (レス) @page32 id: 0abd9b4149 (このIDを非表示/違反報告)
ただの猫好き(プロフ) - めるさん» めるさん!読み返して頂くほどとは…とても嬉しく思います。更新頻度上げられるように頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (3月5日 8時) (レス) id: 837043ac84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ただの猫好き x他1人 | 作成日時:2023年7月1日 6時