片思いのふたり〜ネット界のスーパースターとFANTASTICSのパフォーマーは幼なじみだった件〜【澤本夏輝】

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何が起きて…いるの…？…私…なつくんに…

なんて考えていたら

｢…あっ…ご、ごめん…。つい…。｣

ハッと我に返った彼は、私から離れた…。

『だ、大丈夫だよ…。』

なんて、冷静を装って言うけど

内心めちゃくちゃビックリしたし…ドキドキした…。
心臓バクバクしてたの聞こえてたかな？



しばらく、気まずい空気が流れるけど

｢…来てくれてたんだね…。｣
『え？…あぁ…うん…。』

今更過ぎるのが申し訳なくて
それしか言えなかった。

｢良かった…。嫌われてなかったんだ…｣
『え？そ…それは…』

と言いかけたところで




｢｢夏輝くーん！？…あれぇ…？夏輝くーん？｣｣


遠くで誰かが、なつくんを呼んでいる

あ…邪魔してしまってる…

本来ここに立ち入りは許されてないのだから
早急に立ち去らなきゃ

『…ごめんなさい。…私も行くね…』

と戻ろうとすると

｢待って…！｣
ﾊﾟｼｯ

『…え？』
｢…こっち来て！｣

彼はあの頃と同じイタズラっぽい笑顔で
私の手を取って、駆け出す

『な…なつくん…！？ど…どこにいくの…？…戻らなくても…いいの？』

まだ遠くで

｢｢夏輝くーん！…おーい！…どこに行ったのかな…｣｣

なつくんを探して呼んでいる声が聞こえるけど

｢大丈夫！問題ないから。心配しないで！笑｣

ニコニコして言うけど
いや、大丈夫じゃないでしょう！なつくん！焦

…でも、この状況にドキドキしてしまっている自分がいて
ぶん殴りたい笑

ってか、なつくんの手…こんなに大っきかったけ？
ゴツっとした男の人らしい手にまたもやキュンとしてしまう。

ちっちゃい頃はよく繋いでたけど…

こんなに大きくなったんだなぁって…
…そんなところにもドキドキしてしまう…

なんて考えていたら


急に立ち止まる、なつくん…。

『…あ、あの…なつく…』

｢来てくれてありがとう…。｣

『…え…』
｢僕、ずっとAに嫌われてると思ってて…｣
『そんな…』

むしろ逆だよ…
今だって、なつくんが私の目の前にいてくれてるのが
夢なんじゃないかって…夢なら覚めないで欲しいと思うほど…嬉しくてたまらないの…

でも、私が今までしてきたことは…彼にそう思わせても
仕方ないことだとも思う…。

だけどね…

『私は…なつくんのこと…嫌いになったことなんてないよ…！』

これだけはちゃんと伝えたかった。

いつまでも、モヤモヤしたままなのは嫌だから。

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