片思いのふたり〜ネット界のスーパースターとFANTASTICSのパフォーマーは幼なじみだった件〜【澤本夏輝】

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アップテンポの曲が何曲か終わり

また暗くなって。雰囲気が変わる。
影が動いているので立ち位置が変わるのかな？

私たちの目の前にも誰かが来たけど暗くて見えない。

今度はしっとり系の曲っぽい。

バッ！

スポットライトがステージ上に当たり
ボーカル2人だけを照らす。

｢(I know, you are my destiny I have been looking forsomeone special like you)｣

｢Dear Destiny 絶対に(I won't let you down)｣

この曲は…
なつくんが振り付けした曲だ…。

｢太陽が来ない淋しい地下室で｣
スポットライトが、次々と当てられていく

｢咲いた花のようだと思いました。｣

｢あなたの微笑みは 夜空に輝く月みたい｣

そして、目の前のステージが明るくなり

｢どうして 悲しい目をしながら 好きと 僕に言うの？｣


『…あっ…』

私たちの目の前はなつくんだった…

咄嗟にタオルで顔を隠してしまったけど…。

タオルの隙間から覗き見をする。


切なく哀愁のある曲をダンスでここまで表現するなんて…

やっぱり…なつくんはすごい人だよ…

思わず感情移入してしまうほど、惹き付けられる…

気づけば涙が出ていた。

顔を隠すなんてどうでもいいくらいに、私は彼のダンスに夢中だった…。

あぁ…忘れていた…この気持ち…久しぶりだ…

私は彼の踊る姿が、一番好きだったのに…

ひどく後悔した…

どうして今まで遠ざけていたんだろう…

私の知らない彼を見るのが怖かったから？
遠い存在になってしまったと思いたくなかったから？
キラキラしてる姿を見て、羨ましくなってしまうのが嫌だったから？

色んな理由があるけど
そんなのくだらない理由で遠ざけてたのが
バカで情けないくらいだ…。


やっぱり私は君が大好きだ…
どうしようもないくらい…大好きなんだ…

諦めようとした

実は今回も、好きでいるのをやめにする為に来た。
改めて届かない存在だと思えば…諦められるハズだと思って…。

でも、そんなことしても意味がなかった…

…もっと好きになってしまったのだから…。

届かない存在がなんだよ。
そんなんどうだっていいじゃん。


ねぇ？なつくん。

今まで、素直に応援できなくてごめんね。

なつくんは私の事なんか、
もう忘れてるかもしれないけど…

それでも、私はなつくんを応援してもいいですか？


好きでいても…いいですか？

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ライブの演出下手でごめんなさい。By作者

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