片思いのふたり〜ネット界のスーパースターとFANTASTICSのパフォーマーは幼なじみだった件〜【澤本夏輝】

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永｢じゃあ午後からは、俺が付いて社内の案内から始めますので、よろしくお願いしますね。｣
『よろしくお願いします！』
永｢じゃあ行きましょうか。｣

ほんと、広い会社だなぁ…

永｢ほんとに広いでしょう？｣
めっちゃキョロキョロしてるのバレたかしら？

『そ、そうですね…広すぎて今日中にどこがどこか覚えられるか…不安です。』
永｢あはは！そうですよね笑 まぁ主に使うところだけ覚えて、あとはやっているうちに覚えれば大丈夫ですよ。｣
ニコッと微笑む部長。

『ありがとうございます。

爽やかな笑顔だなぁ…
そりゃあ…マダム達を虜にするわけだ…




さっき、リナさんから聞いた

リ｢永島部長ってモテるんですよねぇ…。特におばさん社員からは絶大な人気を得ていて…通称マダムキラーなんて呼ばれてたり…｣
『へぇ…』
リ｢お姉ちゃ…あ、ごめんなさい…Aさん、あんま興味無さそう笑｣
『2人きりのときならいいですよ。…うーん…興味無いというかなんというか…』

こう見えて一途なんですよ…
なつくん以外の人…好きになったことないかもしれない…ってくらい…
それほど彼のこと忘れられないなんてね…

…ﾄﾞﾝｯ！

『あたぁっ…！』
永｢おっと…｣

考え事してたら、部長にぶつかってしまい
反動でよろけた私は部長に支えられてしまった

わ、わわわわ…
わぁぁぁぁぁぁぁぁ！

『す、すみませんっ！』

もうっ！今日ボーっとしすぎでしょ私…
初日なのにやらかし過ぎ…

永｢あはは！大丈夫！Aさんは大丈夫？｣
と言って私の心配をする部長。

『わ、私は大丈夫です！本当に申し訳ありません！』
永｢なら良かった…。あはは、そんなに謝らなくても、大丈夫だよ。｣

なんて言ってくれるけど

いや、もうほんとに初日なのにやらかしまくっちゃうなぁ…
なんでだろう…

永｢昨日引越してきたばかりって聞いてたから、そりゃあ疲れるよね。もしあれだったら、今日は早めに上がる？｣
『だ、大丈夫です！ほんとに申し訳ありません…』
永｢そうか…。じゃあ、案内続けちゃいますね。｣
『よろしくお願いします！』

気引き締めないと…。

それにしても、優しいなぁ…。

普通、叱責を受ける場面かと思うけど

怒鳴りつけるなんてことはしないし、その上気遣いまで出来てしまうんだから…
そりゃあこの人を慕う人もいるよなぁ。

余裕があるというかなんというか…。

すごいなぁ…

私も…もっと頑張らなきゃと思った…。

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