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03 : 乙女心 ページ9







「ホントに良かったの?」

「うん」





 あの後続きを見ることも何かを購入することも無く店を出る彼女。俺がムネを押さえて苦しんだせいだろう。





「俺のことは全然気にしないで見てて良かったのに」

「いいのっ! 今度ママと一緒に行くから心配しないでっ!」

「じゃあ、その時……」

「言っとくけど、そまちゃはお留守番なんだからね!」

「え」


「当たり前でしょー。パパと家に居て!
 女の子だけの作戦会議するんだから!」





 そう言いながら頬を膨らませる。
 仲間に入れてもない悲しさと、それでも可愛いと思ってしまう感情に蓋をして「わかったよ」と呟いた。





「上手くいくといいね」





思ってもない言葉を吐いてみる。嘘をついたからかムネの辺りがなんだか痛い。





「まあ、……うん、そうだね」

「Aなら大丈夫だよ。カワイイからな」





 ポンポンと頭を撫でれば次第に顔が赤くなっていく彼女。この頃コロナやインフルエンザなんかが流行っているから病気の類なら大変だ。

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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月4日 22時

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