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「なに? じっと見て、」

「んー? いや。俺から見たらそんなに変わんないなって」

「……そまちゃのばか」

「は、はぁ? なんでそこでバカなんて言葉が出てくるんだよ」

「そまちゃは乙女心ってやつ全然分かってないよ」

「乙女心〜?」





 そもそも人間の心が読めるわけでもないので、乙女心がどうこう言われても分かりっこないと思うが。





 なーんか、引っかかる言い方するな……。





「……、」





 制服姿の彼女の横顔を見つめながら過去と違うところを見比べてみる。



 確かに身体付きについてはこれから伸びしろがあると言えばいいが、女性らしい顔にはなっていると思う。それでも幼いが勝っているけれど。

 どんどん大人っぽくなっていく彼女がいつか、家を出て離れ離れになってしまうと思うと、なんだか言葉では表せない感情が込み上げてきた。





 ビリッ────





 なんだか、電流が走ったような感覚だな……。





「? そまちゃ? ……どうしたの?」

「あー……。ううん。ぼーっとしてただけ」

「変なのー」

✦→←02 : 迎えの時間



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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月4日 22時

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