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 開いたその写真に写る彼女と俺の写真。





「なん、で────、」




 普通じゃありえない事が写真の中に映り込んでいる。




「!」




 とたとたと再び彼女がこちらへ帰ってくる足音がして急いでその写真をポケットの中にしまった。




「そまちゃ! みて!
 チョコレートあった……!」

「良かったじゃん……」

「……? どうかしたの?」

「……いや、……なにもないよ」





 動揺して上手く彼女の方を見ることが出来ない。
 そんなわけないと信じたいが写真で残ってしまってる以上この事実は覆せない。





 そもそも、彼女はこのことを……、




「?」

「……、」





 ダメだ、……そんなこと聞けない。
 聞ける、勇気がなかった。











 彼女が寝静まった後、ベッドのすぐ側で充電しているスマホを無断で借りる。



 どうして俺がこの家にいるのか。
 どうして彼女のことを考えるとムネが苦しくなるのか。
 どうして一定の言葉が口から出てこないのか。





 全ての答えがこの厚さ1センチにもならないコレに書いてある。

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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月4日 22時

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