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「まー、でも。……ずっと、Aのそばにいるよ」

「……っ、うん」

「わっ、とと……」





 急に抱きしめられてしまい、よしよしと背中を撫でる。
 甘えん坊なところは小さい頃から変わって居ないようだ。





「……一人暮らししたら、これも出来なくなるよ」

「……じゃあ、今だけ……、」





 泣いてしまいそうなほど、小さな声がぽつりと落ちた。





「……今だけ、お願い」





 昼間は子供らしく見えていた彼女が夜の女性の顔をする。それがなんだかずるくて、……他のオトコの影が見えたような気がして、心の底は居心地が悪かった。





「うん、……今だけね」





 でも、彼女が俺を望むなら。
 望めるだけの事は返してあげたい。



 この子は凄く寂しがり屋だから。





「っ、ありがとう、そまちゃ、」

「1人になったら、……ちゃんと。
 俺以外のヒトを見つけなくちゃだめだよ」





 自分で言っていて、ムネが締め付けられる。

 ココ最近ずっとそうだ。
 彼女の事を思えば思う度、電流が流れるような音がする。





「うん、」





 彼女の声に、出ない涙が溢れそうだった。

05 : センパイ→←✦



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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月4日 22時

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