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「それでっ? そまちゃどうしたの?」
「さっき、お母さんとお父さんと話してたろ」
「あー……。一人暮らしの話しね、」
「ヒートアップしてどっちも冷静になれてなかったよ」
「しょうがないじゃん。パパとママ、頑固なんだもん」
その2人に良く似たのだろう。彼女も両親に似て頑固だ。
「少しくらい良くない??
一人暮らしって初めてのお家貰うようなもんなんだよー?」
「学生で家賃も学費も払わなくちゃってなったら、初期費用は安い方がいいだろ?」
「……。引越し費用取るか新品なら新品の方がいいんだもん」
ぎゅーっと小さい頃に誕生日プレゼントで貰っていたライオンのぬいぐるみを抱きしめる彼女。きっと、そのぬいぐるみでさえもここに置いていってしまうのだろう。
「それに。……子供っぽい家具とは卒業したいの。
家に誰か呼んだ時恥ずかしいじゃん」
「……」
『誰か』
複数人のことを指す言葉のはずなのに俺の頭の中で『センパイ』と呼ぶその人が過ぎる。
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作者名:Stellar | 作成日時:2024年3月4日 22時