いれいす新入り、雰囲気詐欺だろ！？

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俺のスマホを騒がす人物は、言うまでもなく、幼馴染のかなであり、そらるだ。


やっぱ可愛くね？俺のかな。


『もしもーし？かな、ごめんね』


そらる「咲莉、今何処。家じゃないよね行っていい？」


『わ、場所は分かってんのね。うんそう、ちょっと用事で家空けてるよ』


俺のスマホにGPSアプリ入れてたしね、そりゃ分かるか。


ちなみにスマホにGPS、家のリビングには監視カメラが配置されている。


自室に仕掛けられたり、盗聴器を入れたりしない辺り、理性を感じるよね。


お陰で活動がバレていないんだから、かな様々だよな。


If「ﾎﾞｿｯ 杏たんってば、これまた違うキャラだぁ」


小さくだが俺の名前を呼んだまろすけを睨み、口に人差し指を当てる。


かなには俺から言うんだよ、このタイミングでバレて堪るか。


そらる「咲莉ってば！俺行っていいよね？」


返答のない俺に焦ったように再度問いかけてくるかな。


あーー、可愛いの百連。


『来なくていいよ。ていうか来ないで？』


そらる「っえ。駄目・・・？」


言葉のチョイスをミスった。


返答が望んだものと違ったのか一気にダークかなに。


そらる「おれが行ったら困るとこにいるってこと？おれが知ったらダメなことしてる？」


今度は俺が慌てる番だった。


『違うよ、かな。俺が行くから。ね？会う時は俺から行きたいんだよ。』


そらる「・・・うん。はやくして」


拗ねたような声で、その中に嬉しそうな色を滲ませるかなにＫO、ノックアウト。


『今すぐ行く』


名残惜しいが、通話を切り、スマホを片手にしたまま、部屋を出ようとした。


もう一度言おう、出ようとした。


『・・・なに、俺急いでんだけど』


ガッツリ腕を掴まれたので、掴んできた人物を威嚇するように睨む。


初兎「いやいや、何言うてんの。会議中やで？」


『そっちこそ何言ってんだ、データにして寄越せよ。したら解決だろーが』


俺は、自発的に意見を出すわけではないので、居ても居なくても同じだ。


まずまずそれ以前に、会議よりかな。


【かな＞すべて】は俺の中で不動の方程式なのだ。


ないこ「や、それは困るんだけど・・・」


『知らね、だったら今日限りで脱退。じゃ、そゆことで』


言いたいことを吐き出し、困惑した声や怒声を背に、駆け出す。


『かなん家近くで助かった・・・』

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