私の名前を呼んで。【Relu】【如月ゆう】

第十九話 ページ21

「Aちゃん！｣


相談室から教室に戻ると、ゆうくんが私の鞄を持って待ってくれていた。


「最近、呼び出されること多いね？」

「そうだね、ちょっと色々あって」


そう、色々…ね。

ゆうくんと、久しぶりに話したかもしれない。

ずっと私が、避けてたから。


「ねえ、Aちゃん？ゆうさん、怒ってるよ？｣


ええっ！？

ゆうくんが？誰に？


「Aちゃんに、だよ。最近話してくれなくて…

















寂しかった。」


うるっと目をうるませて目線を合わすゆうくんがとても可愛くて、つい抱きしめたくなる。

ダメダメ、相手はゆうくんだ。

いきなり抱きついたら迷惑に決まってる。


「なんで避けてたの？」

「なんで、って言われても…」


困った。

ゆうくにはなるべく心配かけたくないし、かと言って誤魔化せる自信もない。


「むぅ…」

「最近、ね。クラスメイトがゆうくんが私ばっかと仲良いの、やだって言ってたから」

「確かに…全然気にしてなかったかも。気づかなくてごめんね。」

「ううん！全然」

「ゆうさん、もっとクラスの子とも話すようにしてみるね。」


かわいい…

めちゃめちゃかわいい…

天使だ…

この時間が、ずっと続けばいのに、な。


「A。」

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