私の名前を呼んで。【Relu】【如月ゆう】

第十八話 ページ20

「安宅さん。ちょっといいかな？」


くに先生が私を呼んだ。

くに先生は、優しい。

良い先生だとは思う。

でも、やっぱりれる先生じゃなきゃ、やだ…


「今まで、辛かったでしょ？ごめんね、気づいてあげられなくて」

「れる先生は、どうしてやめたんですか？」

「これだよ。」


くに先生から、写真を見せられた。

相談室で、私が先生に抱きしめられている写真。


「れる先生は、セクハラの疑いで自主辞任した。」


セクハラ？

違う、あれは私を安心させてく れて…


「どんな理由があっても、生徒との過度な接触は禁止。それが決まりなんだ。」


…このことをばらしたのは、多分優里亜ちゃん。

じゃあ、いじめについては？


「いじめについては、れる先生から最後の伝言ということで発覚した。安宅さんを、助けてくれって」


私の心を読んだかのように話すくに先生。

れる先生の、お人好し！

そんなんで守られても、嬉しくない…


「さっきね、倉木さんと話してたんだけど、倉木さんは転校することになったんだ。」


ええっ！？

別にそこまでしなくても…


「れる先生は、最後まで安宅さんのこと、気にかけてたよ。」

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